心療内科・精神科にかかるということ|つわぶきクリニック|京都市山科区の児童精神科、心療内科、精神科

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心療内科・精神科にかかるということ

心療内科・精神科にかかるということ|つわぶきクリニック|京都市山科区の児童精神科、心療内科、精神科

心療内科・精神科にかかるということ

心療内科・精神科にかかるということ

みなさんは、「心療内科」「精神科」と聞いたときにどんなイメージを持たれるでしょうか?『心療内科はいいけど、精神科って言われるとちょっと怖いな・・・』と思われる方が、昔から多かったと思います。

ここで、心療内科と精神科の違いについてご説明しようと思います。
まず、そもそもの成り立ちが全く違います。人間はストレスを抱えたとき、「身体にサインが現れる人」と「心にサインが現れる人」がいます。前者を診るのが心療内科の先生です。いわゆる「心身症」がメインになる科目で、心療「内科」とついている通り、もともとは内科の先生のテリトリーです。そして後者を診るのが精神科です。精神科と内科は互いに関係はなく各々独立しており、心療内科と精神科は、本来全く別のものです。
ただ『心療内科はいいけど、精神科って言われるとちょっと怖いな・・・』という人が多いため、精神科の先生が開業する場合であっても「心療内科・精神科」と標榜してあることがほとんどです。
当院が「児童思春期精神科・心療内科・精神科」と標榜しているのも、先ほどの理由があるからです。

精神科には閉鎖的なイメージがつきまとっていますが、これには理由があります。精神科患者というものがいると認識されたのは、明治維新後になります。そのころは精神科病院の数も足りず、たくさんの患者さんが「私宅監置」という名の下に、自宅に監禁されて面倒を見られていました。しかし、これではその家それぞれの財力によって患者さんの扱いに差異があり、また精神科医師の治療も受けられないことになります。また、1964年の東京オリンピック(1回目)を前に精神科病院を乱立させて、浮浪者や犯罪者、犯罪予備軍と言われる人たちを収容したのです。過去、私が勤務していた病院でも、この時期に建てられたものもありました。

また、古い話になりますが、ニュースで大々的に精神科病院が報道されて認知されたのは、1983年に起きた宇都宮病院事件ではないでしょうか。看護師などの職員が患者に暴行を働き、患者2名が死亡した事件です。精神科病院についての報道がここから始まっているため、「精神科=怖い」となっているのかもしれません。
その後、似たような事件はいくつも起こります。今でこそ数は減りましたが、ときどきは精神科病院での患者さんの虐待事件や不適切な隔離・拘束による死亡などによる訴訟が起きています。

このように「精神科は怖い」といったイメージを植え付ける報道しかされていないのが実情です。そんな報道ばかりなら怖いと思ってしまうのも仕方ないと思います。一方で確かに現在でも精神科病院には病棟入り口に鍵がある病棟もあり、そこに抵抗がある人はいるでしょう。また、「心療内科・精神科に通っていることを人に知られたくない」という人もいます。当院の「つわぶきクリニック」という名前もこころの病気とわからないような診察券になればいいなと思って、敢えて心療内科・精神科らしい名前をつけませんでした。

わたしの願いとしては、抵抗はあるかもしれない、でも「心療内科・精神科」に来ることへのハードルを勇気を出して乗り越えてほしいと思っています。わたしは今までいくつかの病院といくつかのクリニックで働いてきました。そこで出会ったスタッフの人たちはとても優しく患者さん思いで、その人その人の人生が、どうすればより輝いたものになるのかということを必死で考え、試行錯誤している人ばかりでした。

心療内科・精神科というのは、世間の荒波に揉まれて疲れてしまった人が羽を休める場所であり、辛くて一人で歩けないと思ったときに松葉杖を借りにこられる場所だと思っています。いつでも、教会の門のように、扉を開いて待っています。

当院のスタッフも、わたしのそういう思いに賛同してくれる、患者さんのことを思って一緒に悩んでくれる人たちです。
このクリニック入り口こそわかりにくいものの、中に入ればアットホームな空気があなたを待っています。そして、入り口がわかりにくいからこそ、入りやすいということもあると思います。