一生薬は飲まないといけないの?|つわぶきクリニック|京都市山科区の児童精神科、心療内科、精神科

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一生薬は飲まないといけないの?

一生薬は飲まないといけないの?|つわぶきクリニック|京都市山科区の児童精神科、心療内科、精神科

一生薬は飲まないといけないの?

一生薬は飲まないといけないの?

「精神科の薬は依存してしまいそうで怖い」「精神科の薬は一度飲み始めたらやめられない」そんなイメージはありませんか?

実は、かなりの割合においてそれは当てはまりません。

一生薬を飲み続けないといけない場合というのはいくつかの条件があって、あえて診断名であげるのであれば、「統合失調症」と「躁うつ病」に限られます。ただ、この2つの病気であっても、年齢を重ねるとともに必要な薬の量が減っていって、高齢になったら薬をやめられる人もいます。しかし、若くて働いているような年齢の人で、この2つの病気である可能性が濃厚であるとなった場合は、薬を続けておくほうが社会生活を問題なく送れます。そのため断薬はおすすめしません。

かなりの割合が一生薬を続けなくて良いというのは、どういう意味か。今度はそちらについてお話しします。「統合失調症」と「躁うつ病」の診断名でない人は、例えば「うつ病」とか「パニック障害」の場合は、一定期間治療することで症状が改善し、その状態が長く続けば薬を減らしていって止めることも可能です。
注)「躁うつ病」と「うつ病」は名前こそ似ていますが、治療薬の面などから考えても全く違う病気と考えてください。

ただ、もしうつ病の原因が嫁姑問題で、姑と同居しているといった場合には、原因を取り去ることがなかなか難しいので、治療期間も長くなってしまうことがあります。逆に、学校がストレスであった場合、ほかの学校(通信制など)に変わることによって、非常にしつこく続いていた症状が全くなくなってしまうこともあります。

その人を取り巻く環境も、病気の症状に強く関わっている場合がありますので、環境が変わることで改善する場合もありますし、環境が変わらないからいつまでも変わらない、といったこともあります。
この環境という部分は、「医師の薬ではどうにもできない」ところです。薬のない生活を取り戻したいのであれば、自分で環境を変える努力も必要だということです。別のページで病院は松葉杖を貸すところであると書きましたが、医者も薬もあなたの人生にとって松葉杖でしかありません。いつか、松葉杖なしに自分一人で歩いていけるようになってほしいのです。

一生薬を飲み続けないといけない病気は2つだけで、自分がその病気ではないとしたら。
自分で一生薬を飲み続けなくてもいいように、環境を整えたり、どういう考え方をしたらいいのか考えたりしていきましょう。
当院のスタッフはあなたが歩くときの松葉杖となり、伴走者となり、一生薬を飲み続けなくてもいい方法を一緒に考えていきたいと思っています。